
紫外線治療
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アトピー性皮膚炎
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週1-2回の頻度で照射します。主に全身照射型のダブリン3を用います。1回の照射時間は1-2分で終了します。
ほぼすべての患者さんに効果が得られます。
4-5回目の照射をしたあとから皮膚炎が抑制されて赤みとかゆみが減少するのを感じられることが多いです。
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尋常性白斑
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週1-2回の頻度で照射します。小さな範囲(ほぼ顔面ぐらいまでです)にとどまっている場合はヴイトラックを使います。
それを超えて照射する場合はダブリン3を使います。
効果の出ない患者さんもいらっしゃいます。特に手背の白斑、長期に存在する白斑は難治性です。
効果の出ない治療を漫然と続けるのは患者さんからお金と時間を奪うだけです。これはゆるされないことだと考えています。
当院では原則40回照射して効果の出ない場合は効果なしとして紫外線治療を終了します。
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乾癬
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アトピー性皮膚炎と同じように治療します。
今や生物学的製剤という非常によく効く薬剤が登場し(一部の定められた医療機関でしか使えませんが)、
生物学的製剤までではないものの、効果に優れ副作用の少ない内服薬(オテズラ)が、当院のような小さなクリニックでも気軽に処方できるようになり、頻回の通院が必要な紫外線治療はあまり勧めていませんでした。
しかし、単独でも効果が高いうえに安全性が高く、オテズラと組み合わせると非常に高い効果を発揮することが発表されました。今後は乾癬に対しても積極的に紫外線治療を行いたいと思います。
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円形脱毛症
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通常の治療に反応の乏しい円形脱毛症に週1-2回の頻度で照射します。小さな病変を毎回探索して照射するのは時間を要し、他の診療に支障が出るため、申し訳ありませんが小さな病変は対象外とさせていただいております。
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掌蹠膿疱症
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乾癬の類縁疾患であることからステロイド、ビタミンD3外用の効果が得られない場合、ヴイトラックによる紫外線治療をおすすめしています。週1-2回の頻度で照射します。
ちなみにこの疾患には乾癬に適応のあるオテズラの保険適応はありません。生物学的製剤の中には保険適応を持つものがあります。
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