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「いぼ」というのは加齢に伴う老人性の脂漏性角化症も含むことがありますが、狭義にはウイルスによって引き起こされるものを指します。ウイルス性疣贅とも言います。

通常これは液体窒素で凍結を繰り返すことで治療できますが爪の横と足の裏では非常に治りにくい難治性のものが存在します。当院でも毎週通院していただいてこの治療をしているにもかかわらず治らない患者さんが一部いらっしゃいます。そしてそのような難治性のウイルス性疣贅は珍しくありません。

この場合手っ取り早い治療は局所麻酔をかけての電気メスでによる焼灼です。しかしこれは瘢痕という固い傷跡を一生残す可能性が高く、特に爪の横で行った場合は爪が部分的に生えなくなったり変形したりするリスクがあります。


難治性のいぼに対するレーザー治療

難治性のウイルス性疣贅に対するロングパルスヤグレーザーでの治療が日本でも2014年頃から複数報告されるようになり現在では優れた治療として定着しつつあります。

具体的な方法ですがレーザーを患部に照射します。痛みはありますが麻酔の注射の痛みのほうが強いので通常は麻酔はせず患部を適宜冷やすことで対処できます。液体窒素による治療よりも痛みは少ないです。照射した後は血疱(血ぶくれ)を作ることがあります。

これを1か月おきにとれるまで繰り返します。

順天堂大学皮膚科の報告では通常治療で治らなかったいぼが半年で55.9%が消失。その他の人もほとんどが改善しています。

難治性のウイルス性疣贅に苦しんでいる患者さんにはぜひ試していただきたい治療です。

写真は左)治療前 右)2回レーザー照射し1年4か月後



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